弁当の配達に訪れた家の異変を察知し、迅速な通報で、風呂場で倒れていた1人暮らしの高齢男性の救命につなげたとして、岐阜県多治見市は6日、弁当宅配事業「ワタミの宅食 岐阜多治見営業所」(同市旭ケ丘)に感謝状を贈った。
7月28日の午前中、弁当配達員の可児千奈さん(38)が市内の男性(67)の自宅を訪問したところ、宅配ボックスに前日に届けた弁当が手つかずで残っていた。室内からテレビの音が聞こえていたが、声をかけても返答がなかったため、上長を通じて地域包括支援センターや警察へ通報した。男性は風呂場で倒れており、救急搬送されて一命を取り留めた。
市役所で開かれた感謝状の贈呈式で、古川雅典市長は「命の恩人です。異変に気づいて素早く対応してもらい、ありがとう」と感謝を伝えた。可児さんは「助かってよかった」と胸をなで下ろした。
市は2014年に「孤立死ゼロ/虐待死ゼロのまち協力隊」を発足。「ワタミの宅食 岐阜多治見営業所」を含め、市内の98事業所・団体(8月1日現在)が加盟しており、お年寄りの見守り活動に取り組んでいる。
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