北朝鮮で見た「統一教会日本人信者」の実態と、“疑惑の船”取材から繋がった「ある衆議院議員と教団の意外な関係」(現代ビジネス)
https://news.yahoo.co.jp/articles/6278a4d2b658992dc4752200b3394931ef7865b4

(前略

北朝鮮は、キリスト教に対して異常なほどの警戒心を持ち続けている。「社会主義憲法」では、宗教について「公民は信仰の自由を有する」としながらも次のように定めている。

〈 宗教を、外勢を引き入れたり、国家社会秩序を乱したりするのに利用することはできない 〉(第68条)

この条項があるのは、かつて米国・英国などの大国が世界中で宣教師によるキリスト教布教活動から始まって軍事侵攻・支配へと突き進んでいった歴史を認識していることもあるだろう。朝鮮半島でも、そうしたことがあったが、それよりもやはり、朝鮮戦争での苦い経験が大きいのではないか。

1950年10月、米軍は北緯38度線を突破して北上。その占領地域において、社会主義政権に敵愾心を抱き続けてきたプロテスタント信者たちが、住民を集団虐殺するという事件が各地で起きた。黄海南道(ファンヘナムド)信川(シンチョン)では、3万5383人が死亡したとされる。

ちなみに「パリ国立ピカソ美術館」所蔵の「朝鮮の虐殺」というパブロ・ピカソの作品は、この事件を描いたものだ。

こうした経験と、近年ではキリスト教関係者らが脱北者支援を行なってきたため、キリスト教に対する徹底した取り締まりを行なっているのだ。

(後略