安倍晋三元首相が銃撃され亡くなってから2か月が経った。理不尽な死を悼む声とは別に、安倍氏の「国葬」については疑問の声が噴出。岸田文雄政権にとって初めての大きな「逆風」になっている。

「国葬は麻生さんが言いだしたことだと一部メディアが書いているが、そうじゃない。安倍元首相が亡くなったと聞いたその瞬間、俺が、国葬と決めた。…浅慮だった」

岸田首相は、議員仲間や新聞記者に対し、はっきりそう言った。

国会で「説明」された「国葬の理由」

その岸田首相が8日の衆参両院の議員運営委員会、閉会中審査でようやく、国葬を決めた理由を説明した。

「憲政133年の歴史の中でもっとも長い政権を担い、外交展開は大きな実績があった。海外からの弔意は日本国民にも向けられていることから、国として礼節をもって応じるべきと判断し国葬儀を閣議決定した」

これに対し法的根拠を問われ、

「国葬の基準法はないので、内閣府設置法で閣議決定した」

と答えた。また、大きな問題となっている統一教会と安倍元首相の関係については、

「お亡くなりになった今、実態を十分に把握することは限界がある」

「丁寧に説明していかなければならない、個々に点検、説明責任をしっかり果たしていく」

と、苦し紛れの答弁を繰り返した。野党は当然猛反発。世論もさらにヒートアップしている。

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