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インディーズの「魂」貫く 4人組バンド「the band apart」 初CDから20年 大手とは一線

4人組ロックバンド「the band apart(ザ・バンド・アパート=バンアパ)」が今月、アコースティックバンド編成で製作した新アルバム「3(スリー)」を発売する。1998年の結成以来、大手のレーベルや事務所などとは一線を画し、インディーズ(独立系)の道を貫く。この1年余、全開ライブができない苦境続きだが、「できることをやっていく」と曲づくりやレコーディングに軸足を置き、ポストコロナに向けエネルギーを蓄えている。

 バンアパは、東京都板橋区の中学で同級生だった原昌和(ベース)、川崎亘一(こういち)(ギター)、木暮栄一(ドラムス)の三人に、荒井岳史(たけし)(ボーカル&ギター)が加わり結成。二〇〇一年に初のCDリリース、〇四年には自主レーベルを立ち上げた。ロックのほか、ヘビーメタルやジャズ、フュージョン、ボサノバなど分野を超えた楽曲を自在に手掛ける。ファンも多く、東京・日本武道館や千葉・幕張メッセなどでの大型ライブを成功させてきた。
 七年ほど前に練馬区内に事務所と自前のスタジオを構え、バンド活動とともに事務所経営もこなす。「資金繰りで悩んだこともあった。CDや各種グッズの原価計算も人任せにしていません」と川崎は明かす。
 コロナ禍で、活動の大きな柱のツアーやライブは軒並み中止。特に板橋区内で予定した大規模屋外フェスは、昨春から今春に延期したが、開催できなかった。この一年は配信ライブなどでファンを楽しませている。
 木暮は「自分たちはどうにかなっているが、ライブハウスや、ステージに欠かせない裏方さんたちは危機的な状況。飲食の宅配バイトをしている人もいる」と案じる。
 アコースティックバンド編成の「the band apart (naked(ネイキッド))」名義で三枚目となる新アルバムは、新たに収録したライブの人気曲や新曲など八曲を収めた。「気軽にリラックスした感じでつくった」とメンバーら。七日に通販、十九日に店頭で販売を開始する。
 今月から全国ツアーを始める。東京は六月十七日に新木場・STUDIO COASTで予定。持ち越しとなった板橋の屋外フェスは二三年をめどに仕切り直す。「お祭りのようにみんなで盛り上がり、地元の飲食業者などに出店してもらって還元できたら」
 CDやライブの問い合わせは、グループのレーベル「asian(アジアン) gothic(ゴシック) label(レーベル)」にメール