神戸市の化学品メーカーの元社員が、在任中、自動車部品などの生産に使われる潤滑油に関する営業秘密を、テレワーク中に会社から不正に持ち出したとして不正競争防止法違反の疑いで逮捕されました。
調べに対し「利益を得る目的ではなく、独立後、参考にしようとしていた」と容疑を一部否認しているということです。
逮捕されたのは、神戸市に本社がある化学品メーカー「モレスコ」の元社員で、愛知県瀬戸市の門田浩二容疑者（４５）です。
警察によりますと、モレスコに勤務していたおととし（令和２年）１１月、会社の主力製品で、自動車部品などの生産に使われる特殊潤滑油の成分や配合割合などのデータファイルを、利益を得る目的で持ち出したとして、不正競争防止法違反の疑いが持たれています。
テレワーク中に会社のパソコンを使ってデータベースにアクセスし、自分が利用するクラウドサービスに移したとみられるということです。
会社が調査したところ、営業秘密が不正に持ち出された形跡があることがわかり、警察に相談していました。
元社員は事件のおよそ半年後に退職し、その直後にモレスコと同じような製品を扱う会社を設立していて、警察は設立した自分の会社の売り上げを伸ばすためだったとみて詳しいいきさつを調べています。
警察の調べに対し「利益を得る目的ではなく、独立後、参考にしようとしていた」と容疑を一部否認しているということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20220915/2020019541.html
