地球誕生から何十億年もの間、この星はあまりにも過酷だった。激しく波立つ海、火山の噴火、大気の絶えまない変化。生命はあらゆる困難に直面しながら絶滅と進化を繰り返した。ホモ・サピエンスの拡散に至るまで生命はしぶとく生き続けてきた。「地球の誕生」から「サピエンスの絶滅、生命の絶滅」まで全歴史を一冊に凝縮した『超圧縮 地球生物全史』は、その奇跡の物語を描き出す。生命38億年の歴史を超圧縮したサイエンス書として、ジャレド・ダイアモンド(『銃・病原菌・鉄』著者)から「著者は万華鏡のように変化する生命のあり方をエキサイティングに描きだす。全人類が楽しめる本だ!」など、世界の第一人者から推薦されている。本書の発刊を記念して、内容の一部を特別に公開する。
● 超大陸の分裂
● 温室効果
● 世界規模の氷河時代
● 海綿のはたらき
● 口と肛門
● 排泄物は海底に沈む
● 肛門の発達がもたらしたもの
肛門の発達はもう一つの結果ももたらした。一方に口があり、もう一方に肛門がある動物は、前に「頭」があり、うしろに「尾」があるというように、進行方向がはっきりしたのだ。
こうした動物たちも、最初は、二〇億年以上にもわたって、海底に敷きつめられたぶ厚いヘドロの絨毯のくずを拾って生活していたのだけれど。
それから彼らはヘドロの下に潜りはじめた。そして、ヘドロそのものを食べるようになった。こうして、ストロマトライトの無敵の支配が終わりを告げた。
動物たちはヘドロを食べつくすと、今度はお互いを食べはじめた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/dee4529c64ea1ec28d241d38a2cde6d55c035dab