ブルームバーグ): ブリッジウォーター・アソシエーツ創業者のレイ・ダリオ氏は、予想を上回る米消費者物価指数(CPI)が世界中の金融市場を揺るがしたのを受け、株価および経済に悲観的な見通しを示した。

ダリオ氏は13日付のリンクトインへの投稿で、「金利は(4.5-6%のレンジ上限に向けて)大幅上昇が必要と見受けられる」とした上で、「それにより民間部門のクレジットの伸びは押し下げられ、それに伴い民間部門の支出および経済も落ち込むことになる」と指摘した。

さらに、金利が4.5%程度に上昇しただけでも株価の20%近い下落につながるだろうと付け加えた。

20、21両日の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合について、トレーダーは0.75ポイント利上げを完全に織り込み、1ポイント利上げの可能性もわずかに織り込まれていることが金利市場からうかがわれる。トレーダーはフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標が来年4.4%程度でピークに達すると見込んでいる。

ダリオ氏は、長期のインフレについて投資家が引き続き楽観し過ぎている可能性があるともコメント。債券市場の動向に基づけば、今後10年間のインフレ率を巡るトレーダーの予想は年間平均2.6%だが、自分の「見積もり」では4.5-5%だとし、経済ショックがあれば「もっと高く」なる可能性さえあるとの考えを示した。

さらに、経済に「受け入れられないようなマイナスの影響」があるまで、米国のイールドカーブは「相対的にフラット」な状態で推移するだろうとも論じた。

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