ロシアのプーチン大統領は16日、上海協力機構(SCO)首脳会議が閉幕したウズベキスタンのサマルカンドで
記者会見し、ウクライナの戦況に関し「目標は達成に向けて進んでいる」と主張した。ロシア軍が
ウクライナ東部ハリコフ州や南部ヘルソン州などで劣勢に立たされているとの見方については
「ウクライナの反攻がどう終わるか見守ろう」と述べ、余裕の姿勢を打ち出した。

プーチン氏はウクライナ軍による反攻に関する質問に対し「作戦の主目標は東部ドンバス地域(ドネツク、
ルガンスク両州)の解放だ。ドンバスで露軍は前進を続け、着実に新たな領土を獲得している」と強調。
「ロシアは一部の契約兵だけで戦っている」とも語り、露軍にはなお余力が残っているとした。

また、「ウクライナは交渉ではなく戦場で決着を付けようと宣言した」と指摘しつつ、最終的にはロシアが
勝利を収めるとの認識を示した。

米政策研究機関「戦争研究所」などは、露軍は要衝ハリコフ州を喪失したことでドンバスの制圧も不可能になったと分析している。
露軍は兵員不足や士気の低下も深刻化しているとされる。
プーチン氏が余裕をアピールする背景には、
露軍の苦戦で国内に動揺や停戦論が広がることへの警戒感があるとみられる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/dad6efb8789dbe74d08be2f22f7367d03c4f8eaf