その直後、女児は口から白煙のようなものと臙脂色の唾液を出し、「からい」と訴えて仰け反った(フッ化ナトリウムは本来無味無臭である)[7][8]。フッ化ナトリウムだとすれば異常な暴れ方であるにも関わらず、Xはフッ化ナトリウムと誤解したフッ化水素酸の塗布作業を続行した。Xの指示で、女児の母親と同院の助手の女性が女児の体を押さえつけ、再び液体を塗布したが、女児は悲鳴を上げて暴れだし、診察台から転がり落ちた[8]。腹痛を訴え床を転げ回る女児を母親が抱き上げると、口の周りが真っ赤にただれていた