カナダ、オンタリオ州で働くトランジェンダーの高校教師ケイラ・レミューさん(Kayla Lemieux)に対し、保護者からの苦情が殺到している。きっかけとなったのは生徒が授業中に撮影した写真や動画がSNSに投稿されたことで、ケイラさんの外見が注目を浴びたのだった。『Reduxx』などが伝えた。

オンタリオ州のオークビル・トラファルガー高校(以下、OTHS)で製造技術(manufacturing technology)を教えるケイラ・レミューさんは、心と体の性が一致しないトランスジェンダーである。ケイラさんが男性から女性へと性別移行を始めたのは約1年前で、スティーヴン・ハンナ(Stephen Hanna)という名前を捨て、より女性らしい体を目指して人口乳房の使用を始めた。

そんなケイラさんが教師として勤務中の写真や動画が最近、SNSに投稿されて瞬く間に拡散、その外見に注目が集まった。

それによるとブロンドの長い髪をしたケイラさんの胸はかなりの大きさで、タイトなシャツの上から乳首の形がはっきりと分かる。また機械を使った作業中にもかかわらずミニスカートを着用しており、大きな胸が作業の邪魔になっているようにも見える。

この投稿には当初、「これが教師? あり得ない」「嘘でしょう?」という懐疑的な声があがっていたが、すぐにOTHSの現職教師でトランスジェンダーであることが判明、SNSには次のようなコメントが寄せられた。

「教師として相応しくない。」
「今すぐ辞めさせるべき。」
「注目を浴びたいだけでしょう。」
「製造技術を教えるクラスでは、長ズボンを着用しアクセサリーはなし。また髪は束ねるのがルール。こんな格好では危険。」
「乳首が見える時点でNG。」
「乳房が頭と同じくらいある人なんてそうはいないよ。」
「これが女生徒だったら、ドレスコード違反で家に帰されるわよね。なぜこの教師はOKなの?」
「あまりにも下品。」
「何か勘違いしているのでは?」
「常識がなさすぎる。教育者として恥ずかしくないのか。」
「こんな先生を毎日見ている生徒は被害者だ。」

そしてこれらの批判に対しOTHSは素早く反応、「我々はハルトン地区教育委員会(HDSB)の学校の一つとして、自身の性をどう認識しているか(性自認)や、服装や髪型などで自身の性をどう表現するか(性表現)について差別することなく、スタッフの権利を尊重する…」などとケイラさんを擁護する立場を表明、保護者にメール配信を行った。

しかしOTHSの説明に納得がいかない保護者らは、HDSBやオンタリオ州の教育省に対しさらなる苦情を申し立てており、今後の行方が注目されている。ただ当人からのコメントは今のところないという。

ちなみに今年8月には米ニュージャージー州で、体のラインを強調したタイトな服ばかりを着る女性教師に対し、保護者が「子供たちの気が散る」と解雇を要求していた。

画像は『King Royce Lopez II 2022年9月15日付Twitter「I don’t remember my shop teacher looking like this」、2022年9月15日付Twitter』『Reduxx 2022年9月17日付「Ontario High School Defends “Fetishistic” Large Bust-Wearing Teacher」(A photo of Lemieux taken by a student.)』のスクリーンショット

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