一部の職員がしたミスを、全職員の給与をカットして穴埋めする。茨城県常陸太田市で、こんな異例の事態が起こるかもしれません。

■市職員「士気が下がる」

 発端は、下水道の工事でした。

 2013年から計画され、今年4月に完成しましたが、稼働したその日にマンホールから水が噴き出す大トラブルになりました。

 原因は、市の担当者が計算を誤ったことで、改修工事にはおよそ4億円が必要と見積もられています。

 そこで市は、1年半にわたって、市長など特別職は5%、一般職員は1~2%給与を減額し、改修費用のうち、およそ7500万円を補填する方針を決定。平均すると1人あたりの負担額は、およそ13万円です。

 ただ、消防士など、全く関係のない職員の給料まで下げるやり方には、次のような声が上がっています。

 常陸太田市職員:「がっかりです。なぜそうなるのか」「職員の士気が下がる。あってはならないこと。辞めたいという職員が複数いる」

■市「市民の理解が得られない」

 こうした声に対し、市長は、次のように説明しています。

 常陸太田市・宮田達夫市長:「組織的体制が原因であり、市民への説明責任の観点からの措置と理解してほしい」

 市は、追加費用の全額を税金で賄うことは、市民の理解が得られないと説明しています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ce34069545c2aa5b5e6c733d3264d59c8f58fcf9