東京・東日本橋にある焼き鳥の名店「江戸政」が急きょ閉店したことがわかった。江戸政は大正13年創業の老舗で、現在の店主は3代目。数々のメディアに取り上げられる人気店だった。
平日17時オープンで売り切れ仕舞いのため1日数時間しか営業せず、一部では“幻の焼き鳥屋”と呼ばれていた。あまりに突然の閉店には近隣住民も困惑している様子だ。

「閉店しちゃったんですか? 普段なら午前中から仕込みをしているはずなのに今日は全然気配がなく、昨日も営業していなかったので、どうしたんだろうとは思っていました。いつもは開店1時間前からお客さんが並んでいますよ」(近隣住民)

 江戸政の名物メニューは、鳥のタタキを団子状に丸めた「生つくね」。これを目当てに店に足を運ぶファンが大勢いた。そのひとりが、生つくねの思い出を振り返る。

「つくねは生か焼きを選べるのですが、やっぱり江戸政といえば生つくね! せっかく江戸政に来たからには生つくねを食べなきゃもったいないと考える客がほとんどだったと思いますよ。
鮮やかなピンク色で、まるでネギトロのような見た目をしていました。新鮮な鶏肉のタタキに甘辛いタレが絡まり、日本酒が進む“罪の味”です。
ちなみに、お店にくる地元の子どもたちには、一口サイズでよく焼いて提供していたようですね。

 それから、すぐ食べるのであれば、生つくねはテイクアウト可能でした。自宅が少し離れているので断念しましたが、あの生つくねで自宅でゆっくり晩酌を楽しめたなら最高だろうなぁ……」(店のファン)

 しかし、生つくねに対して、ネット上で〈食中毒の危険があるのではないか〉という批判が殺到。江戸政は9月20日、〈SNSによる江戸政の商品に対する数多くのご意見に、店主としても納得が出来きる部分はありました。
食中毒を出した事はありませんでしたが、それはただの結果論だと深く受け止めています〉(原文ママ、以下同)とGoogle マップの店舗情報に記載する形でコメント。〈食の安全と飲食店への信頼を脅かす営業をしていたことに責任をとり本日にて両国橋際江戸政を閉店することを決断しました。
SNSの内容を重く受けめ、騒動の発端への責任をとるためにも閉店します〉と同日をもって閉店することを発表した。

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