https://www.asahi.com/articles/ASQ9N3DW1Q98PLBJ003.html
絶滅危惧種の出品禁止、ヤフオク措置のポイントは? 専門家も注目
ネットオークションサイト「ヤフオク!」では9月末から、絶滅の恐れのある生き物の個人による出品が禁止される。オオクワガタやメダカへの規制などが注目され、生き物の保護のあり方として話題になった。
ヤフオク、レッドリスト出品禁止へ オオクワガタなど4千種以上
玉川大の寺田佐恵子講師は、少し別の視点からも、今回の措置に注目している。「行政と事業者が、お互いにできる部分を探り合ったと思われる点も評価したい」と言う。
寺田さんはアフリカなどで人と野生動物との共存を研究する。国際協力機構(JICA)や環境省での勤務経験があり、現在はワシントン条約動物委員会のアジア地域代表代理を務める。多様な視点から、生物の保護と利用を語れる人でもある。
今回の措置には前段階がある。昨年末、環境省が種の保存法に基づく国内希少野生動植物種の指定方針を公表。その際、売買目的の乱獲などにつながらないような協力を広く呼びかけた。ヤフオクは、方針公表後、指定による規制に先立ち、出品禁止にした。行政の「依頼」という支えを得て、企業が自主的な措置に踏み切った形だ。