「国葬で使用する曲は、内閣府大臣官房の国葬儀事務局が曲順まで決め、岸田文雄首相にレクしています。選曲のポイントは、いちばん最後にベートーベンの『田園』が入っていることです。葬儀でよく流される曲ですが、じつは隠された意味があるのです。
岸田首相が就任して初めての所信表明演説で打ち出した『デジタル田園都市構想』に忖度して、この曲を最後にもってきました。田園都市構想は “地方の個性を生かす” という政策で、岸田首相が率いる宏池会の伝統的な政策。大平正芳元首相の時代から目玉とされてきたものです。
そんなこともあり、首相はレクのなかで『田園』について、『最後の手向けにふさわしい』と話していたとのことです」
一方、一曲めに選ばれた『月の光』については、事務局のなかで懸念が出たという。
「『月の光』は葬儀に限らず、結婚式などでもよく流される曲ということで選んだのですが、選曲にあたり、『旧統一教会を連想させるのでは』という疑念が出たのです。
つまり、世界平和統一家庭連合の総裁である韓鶴子氏の敬称である『マザームーン』を思い起こす人がいるのではないか、というのです。
最終的には、葬儀委員長である岸田総理に報告するわけですが、総理は苦笑しながら、『考えすぎだ。そんなことを言われるわけがない』と疑念を一蹴しました」(同)
反対が過半数を占めたまま開催された国葬。その裏では、さまざまな思惑が渦巻いていたのだ。
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