米CNNテレビは29日、ロシアで21日に部分的動員令が発令された後、20万人を超えるロシア人が国外に逃れたとのまとめを公表した。周辺国などが公開したデータを基に集計した。

 報道によると、隣国カザフスタンは28日、1週間で約10万人がロシアから流入したと明らかにした。同じく国境を接するジョージア(グルジア)は、21~26日に少なくとも5万3000人がロシアから越境してきたとしている。欧州連合(EU)の欧州国境・沿岸警備隊は19~25日に約6万6000人がEU域内に入ったと公表した。このほかモンゴルやアルメニアへのロシア人の入国も確認されているという。

 ウクライナに侵攻したロシア軍は現在、北東部ハリコフ州のほぼ全域から撤退を余儀なくされるなどウクライナ軍の反撃を前に苦戦を続けており、プーチン政権は兵力増強のため「予備役」に限定した30万人規模の動員を21日に発表した。だがその後、動員対象ではない男性にも招集令状が届くなど混乱が拡大。招集を逃れようとする人々が近隣国への出国を試みている。

https://mainichi.jp/articles/20220930/k00/00m/030/017000c