>>15
SECAM方式はメリットよりもデメリットの方が多かった
SECAM方式はFMでB-Y、R-Y信号を1ラインごとに交互に送信。
対するNTSCとPALはQAMで両方同時送信

メリット
●長距離伝送でも安定したカラー再現
●業務用コンポジットVTRでも安定したカラー再現

デメリット
●映像編集に不利
コンポジットSECAM信号をそのままフェードアウトしようとすると
画面全体に膨大な色ノイズが発生。輝度信号と色信号を分離したのちに
フェードアウト処理しないといけに。フェードインも同様。また二つの画面合成でも。
●コンピュータグラフィックとの相性が悪い。コンピュータグラフィックのような
エッジのある輝度変化があると、激しい色ノイズの発生する(いわゆるSECAM fire)。
●ある程度信号が弱い状態でもある閾値以上なら安定したカラー映像だが、それを超えると
膨大な色ノイズが発生。
Uマチックやベータマックス等のVTRではNTSC信号、PAL信号をヘテロダインに
よって低域変換して記録したが、SECAMの記録にもヘテロダインを流用した。
しかし色信号帯域の狭いVHSでは本来SECAM記録としては周波数を1/4にして記録する
方式が規定されていたが、それを使ったのはフランスのVHSぐらいで、他のSECAMの
国ではヘテロダインを流用したMESECAM方式で記録された。ご察しの通りMESECAMの
VHSの色ノイズは酷く、ゴミ画質だった。規格順守にうるさいVHSですら、SECAM専用回路
の搭載はコスト高になるので、正式なVHS SECAMではなく非正式なVHS MESECAMを
黙認せざるおえない状況だった。