弾薬などの兵站面でも苦しかったリマンのロシア軍部隊は、撤退前日には包囲されていた。軍事筋によると、部隊司令官は撤退前、プーチン大統領に撤退、あるいは投降したいと許可を求めたが、大統領はいったんは拒否した。しかし包囲網を破る戦力がないことは明白で、投降されるよりは撤退したほうが政治的ダメージは少ないと、最終的にプーチン氏は撤退を選択せざるをえなかったとみられる。

投降をめぐっては、南部ヘルソンでも兵站が尽きかけているロシア軍司令官が大統領に許可を求めたが、拒否される事態となっている。ロシア軍の士気喪失を象徴する動きだ。ヘルソンでは2022年9月27日に動員されたばかりの予備役が戦線に投入されたという。ろくな軍事訓練を受けないままで派遣されたのは間違いない。

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