https://www.yomiuri.co.jp/world/20221004-OYT1T50205/

ロシアの有力紙RBCは3日、ロシアが「特殊軍事作戦」と称するウクライナ侵略で、
前線に部隊を派遣しているロシア軍西部軍管区の司令官が交代したと報じた。
西部軍管区の部隊は、ウクライナ軍に大部分を奪還された東部ハルキウ州を担当していたとされ、
司令官が責任を問われて更迭されたとの見方が出ている。

RBCによると、西部軍管区はアレクサンドル・ジュラブレフ氏が司令官を務めていたが、
ロマン・ベルドニコフ中将が新たに就任したという。

ロシアは9月30日にウクライナ東・南部4州の一方的な併合を宣言した直後、
東部ドネツク州の要衝リマンをウクライナ軍に奪還された。
その後、露国内で軍司令部への批判が公然と噴出し始めた。
司令官の交代はプーチン大統領の指示によるもので、自身への批判をかわす狙いがあった可能性がある。

「特殊軍事作戦」の指揮を執る露軍中央軍管区のアレクサンドル・ラピン司令官についても、
解任を求める動きが出ている。ウクライナに部隊を派遣している露南部チェチェン共和国のラムザン・カディロフ首長や、
露民間軍事会社「ワグネル」の創設者エフゲニー・プリゴジン氏は、SNSでラピン氏を非難し、解任を要求した。
プーチン氏は7月にルハンスク州の「全域」制圧を宣言した際、ラピン氏を称賛した経緯がある。
カディロフ氏らの発言はプーチン氏を間接的に批判したものだとする見方も出ている。