警視庁の警察官が覚醒剤の空袋を捜査対象者の車に仕込んだ疑いが指摘される薬物事件で、覚醒剤取締法違反罪などに問われた男性被告(59)の差し戻し後の控訴審判決が5日、東京高裁(島田一裁判長)であった。判決は、違法捜査を認めて一部無罪とした一審・東京地裁判決を支持し、弁護側、検察側双方の控訴を棄却した。

 一審判決などによると、警察官は2018年3月、東京都の路上で被告を職務質問した際、車の運転席ドアの内ポケットに薬物の空袋があったとして、その写真と報告書を元に裁判所に車の捜索令状を請求し、認められた。

 この日の高裁判決は、警察官がポケットに手を伸ばしている車載カメラの映像などから「車内に空袋がなかった疑いが残る」と指摘。捜査手続きの違法性を認めて関連証拠を採用せず、この事件を無罪(別の薬物事件で有罪)とした一審に誤りはないとした。

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