必死にパトカー呼び下級生を助けた小6

「痛い!」自転車で友だちの家に向かっていた和歌山市立貴志南小学校6年生の
入江蒼生(あおい)さん(11)はその声のもとに駆け寄った。

9月7日午後1時半ごろの和歌山市土入の県道沿いの歩道。駆け寄ると下校中の
同じ小学校の女子児童が両ひざをついて泣いていて、頭から血が出ていた。
以前に給食の配膳を教えたことがある1年生だとすぐにわかった。

入江さんは、道路を挟んだ向かいにある交番に戻ってきたパトカーを見つけ、
「こっちに来てください!」と大声を張り上げた。駆けつけた警察官の119番通報で
救急車は約10分後に到着した。幸いにも女子児童は軽いけがですんだ。

入江さんは、救急車が到着するまで「どういうふうにこけたの? もう大丈夫だから」
と泣きやまない女子児童に寄り添ったという。県警は4日、入江さんに感謝状を贈った。
入江さんは「助けなきゃと思って必死に警察官に手を振った」と話した。

この話には後日談もあった。入江さんは救助した翌日、小学校のトイレで掃除をしていた
女子児童を見て一安心した。そのとき、声はかけなかったという。理由を聞くと、

「もし声をかけてけがをしたことが、みんなにばれたらかわいそうだと思って。
遠くから顔だけ見てだまっていた」と話した。

阪口署長は警察官になってくれたらいいな、と話しかけた。だが入江さんは優しく断った。
「テレビで見てかっこいい警察官になりたいと思ったけど、今はサッカー選手」

入江蒼生(あおい)君(11)
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