
日本の小型ロケット「イプシロン」6号機が12日午前打ち上げられましたが、トラブルが発生して打ち上げは失敗しました。
ロケットには、米子工業高等専門学校などが開発した人工衛星が載せられていて、オンラインで打ち上げを見守った学生は「残念で複雑な気持ちです」と話していました。
日本の小型ロケット「イプシロン」6号機は、12日午前9時50分ごろ、鹿児島県の観測所から打ち上げられました。
米子市の米子工業高等専門学校では、およそ30人の学生などがオンラインで打ち上げの様子を見守り、大きな煙とともに打ち上げられると、歓声をあげていました。
しかしその後ロケットは、上昇中にトラブルが発生して機体を破壊する信号が送られ、打ち上げは失敗しました。
ロケットには、米子高専など全国の8つの高専が2年あまりをかけて共同開発した超小型の人工衛星「KOSEN−2」が搭載され、海底の地殻変動の観測データを集めることになっていました。
米子高専では、10月から全国の高専とともに、新たな人工衛星「KOSENー3」の開発を始めるということです。
米子高専電子制御工学科5年の吉岡玲志さんは「闇の中で手探りするように研究開発を進めてきたので、残念で複雑な気持ちです。今回の開発の手順をまとめてKOSEN−3につなげたいです」と話していました。
また開発の指導にあたった徳光政弘准教授は「持てる力のすべてを注ぎ込んで、学生と教職員で衛星を形にしました。失敗は非常に残念ですが、KOSENー3に全精力を注いで、さらに良い衛星をつくりたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/tottori/20221012/4040013197.html