ロシア核兵器使用ならほぼ確実に「物理的に対応」=NATO高官

[ブリュッセル 12日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)高官は12日、ロシアが核兵器を使用すれば、ほぼ確実にウクライナの同盟国、およびNATO加盟国の「物理的な対応」が引き起こされるとの見方を示した。

NATOは12─13日に国防相理事会を開催。13日には核計画に関するグループの非公開会合も開かれる。

同高官は匿名を条件に、ロシアが核兵器を使用すれば「ほぼ確実に多くの同盟国のほか、潜在的にはNATO自体の物理的な対応が引き起こされる」とし、ロシアは「過去に例のない結果」に直面すると指摘。それでもロシアは、NATO加盟国などがウクライナに対する戦争に直接参戦するのを阻止するために、核の脅威を利用しているように見えると述べた。

米国のオースティン国防長官はこの日、NATO本部で記者団に対し、ロシアのプーチン大統領による核兵器使用の可能性を示唆する動きを米国は監視しているが、現時点ではいかなる兆候も見られていないと述べた。

NATOのストルテンベルグ事務総長は前日、NATOは来週に計画されている核抑止に関する軍事演習を実施すると発表。演習は以前から計画されていた通常のもので、中止すればロシアに「誤ったシグナル」を送ることになると述べた。

https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-nato-nuclear-idJPKBN2R720V