https://www.asahi.com/articles/ASQBG6S3ZQ9ZOHGB009.html
抱っこしてダンス♪ 赤ちゃんすやすや 岐阜でも体験会
赤ちゃんを抱っこしたママやパパが音楽に合わせてステップを踏む「ベビーダンス」。産後の運動不足や育児ストレスの解消に役立つだけでなく、赤ちゃんを寝かしつけてしまう魔法のようなダンスに注目が集まる。岐阜県内でも体験会が開かれている。
大垣市の南部子育て支援センターで9月29日、0〜1歳の赤ちゃんを連れた8人のママが参加した。ストレッチを交えた運動などで体をほぐし、抱っこひもの正しい使い方を習って、レッツ・ダンス！
まずは赤ちゃんと体をぴったり密着。首を支えながらステップを右に左に踏む。前に後ろに、時には足を交差させて。社交ダンスのサンバやワルツが基本になっているという。
複雑な動きはないが、5〜10キロある赤ちゃんを抱いているため、5分ほどでうっすらと汗が額に浮かんでくる人も。ママのぬくもりとリズムに乗って揺れる心地良さからか、レッスンが終わるまでの20分ほどで、半分以上の赤ちゃんが眠ってしまった。どの顔もすやすやと気持ち良さそう。
長女の凪芭（なのは）ちゃん（7カ月）と体験した種田愛子さん（35）は「ステップも簡単ですぐに覚えられた。楽しくできたので、自宅でも寝る前にやってみます」。
講師を務めたのは川瀬安依さん（42）=養老町。日本ベビーダンス協会の養成講座を受けた県内唯一の認定インストラクター。今回は児童虐待防止の啓発として開かれた。
川瀬さんは約10年間、ミュージカル俳優として舞台で活躍した。32歳で結婚し、7年間の不妊治療を経て出産。現在は3歳と1歳の子どもを育てている。自らも産後うつを経験し、赤ちゃんと一緒にできるエクササイズはないかと探したところ、ベビーダンスにたどり着いたという。
「赤ちゃんの抱っこは肩や腰に負担がかかり、つらいと思うかもしれないが、ダンスなら楽しくでき、赤ちゃんの機嫌もよくなる。育児が楽しくなれば乳幼児の虐待を防ぐことができる」
◇
体験会は20日に輪之内町の「森のわくわくの庭」（参加費1千円）で、28日には岐阜市の「みんなの森ぎふメディアコスモス」（無料）である。
〈ベビーダンス〉 一般社団法人「日本ベビーダンス協会」（東京都港区）の代表理事の山本由美子さんが考案した産後のエクササイズ。プロの社交ダンサーの山本さんが、子育て中の2007年に母親と赤ちゃんの体に負担のかからないステップを小児科医と相談しながら完成させた。レッスンは、首のすわった健康な生後3カ月以上の子どもが対象。
