前政権がマスク義務化阻止 公共交通機関の利用者対象―米議会報告
2022年10月18日14時50分

 【ワシントン・ロイター時事】新型コロナウイルス関連の問題を審議する米下院小委員会は17日、感染防止で重要な時期だった2020年に当時のトランプ政権が疾病対策センター(CDC)に圧力をかけ、公共交通機関でのマスク着用義務化を阻止したとする報告書を公表した。小委員会は民主党が多数派を占めている。

 報告によると、CDCは20年7月、専門家の判断を踏まえ、公共交通機関や航空機、空港内などでのマスク着用義務化の検討に着手。ところが、CDC幹部はトランプ政権高官から、大量輸送機関でのマスク義務化は「ない」と通告された。

 新型コロナによる米国の死者は100万人以上で世界最多。CDC幹部は報告書で、義務化していれば人命を守ることに「大きく貢献していた可能性がある」と指摘している。バイデン大統領は21年1月の就任直後、ほぼすべての公共交通機関利用者を対象に、マスク着用を命じた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/73322869083d3fefa2cc2224b78fd47d515e374c