その数1300匹!インドネシア保護猫施設が直面する現状と課題
https://friday.kodansha.co.jp/article/270269

床一面に猫、猫、猫――。

タイルの上にまるで絨毯のように寝そべる大量の猫が住むのは、
インドネシアの首都ジャカルタ郊外にある民間保護猫団体「ルマ・シンガ・クロウ」の施設だ。
このインドネシア国内最大の団体では現在、約1300匹の猫が保護されているという。

ジャカルタの街を歩くと、猫の姿は日常的に見られる。
野良猫が人通りの多い道や歩道橋などに無防備に寝そべるなど、
日本の感覚からは考えられないほど人との距離が近い。

これほど街中に猫が多い理由は、インドネシアが猫を神聖な動物とするイスラム教の国だからという面が大きい。
イスラム教の始祖であるムハンマドは愛猫ムエザを膝に乗せて説教をしたとされるほどの猫好きで、
ムエザが袖の上で眠っていた時にムエザを起こすのではなくその片袖を切ってしまったとのエピソードも伝わる。

猫を大事にする習慣は人口2億7000万人を抱え「世界最大のイスラム国家」といわれるインドネシアだけでなく、
トルコやモロッコなど他のイスラム国家でも広く見られる。