平成9年に起きた神戸の児童連続殺傷事件で逮捕された当時14歳の少年に関するすべての事件記録が廃棄されていた問題で、平成16年に佐世保市で起きた小学6年生の女子児童殺害事件でも、補導された同級生の女子児童に関する事件記録が廃棄されていたことが、長崎家庭裁判所への取材でわかりました。
裁判所は「経緯などは調査中」としています。

長崎家庭裁判所によりますと、平成16年6月、佐世保市の小学校で小学6年生の女子児童が同級生にカッターナイフで刺されて死亡した事件で、補導された同級生の女子児童に関する全ての事件記録を廃棄していたということです。

廃棄されたのは、平成31年2月28日だったということです。

また、平成15年7月、長崎市で4才の男の子が連れ去られて殺害された事件でも、補導された当時中学1年生の男子生徒に関する全ての事件記録を、平成30年3月8日に廃棄していたということです。

一般的な少年事件の捜査書類や審判記録は、少年が26歳になるまでの保存が定められていますが、最高裁判所の内規は、歴史的な資料などと判断した記録について「保管期間満了後も保存しなければならない」と定め、「特別保存」として永久的に保存するよう指示しています。

長崎家庭裁判所は、いずれの事件についても「経緯などの詳細や廃棄が適切だったかについては現在、調査中」と話しています。

長崎家裁 佐世保市の小学6年生の女児殺害事件 全記録を廃棄
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20221021/5030016329.html