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「苦しむ少女たちの居場所に」」京都わかくさねっとの活動展
11日の国際ガールズデーに合わせ、貧困や学校・家庭でのトラブルに苦しむ女性を支援する一般社団法人「京都わかくさねっと」の活動を紹介する展示会「少女たちの小さな叫び」がウィングス京都(京都市中京区)で開かれている。11日まで。
京都わかくさねっとは2016年に設立。昨年11月に99歳で亡くなった作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんの呼びかけで、全国的な組織が作られた経緯がある。
家や学校、地域に居場所がない10〜20代の少女たちが立ち寄れる場所を作ろうと、カフェやホテルと連携し、話を聞いたり食事を提供したりする「わかくさカフェ」や、シェアハウスのリビングのように本を読んだりゲームをしたりして自由に過ごせる「わかくさリビング」を運営している。どちらも利用は無料で、夕食が食べられる。昨年度は、計200日以上開いた。
会場では、パネル約80枚や写真で、少女たちの声や活動を紹介。生きづらさを抱えた利用者がわかくさねっとと関わることで、「孤独でつらくなった時に話を聞いてくれる人がいる」「同じ境遇の人がいると分かって安心した」と、心の変化があったことを伝えている。「弱者にばかりしわ寄せが行くのはおかしい。女性が生き生きと過ごせる環境を整えて欲しい」「強さを正しさとして、その正しさに沿うことでしか自分を誇れない社会は息苦しい」など、利用者らから社会へのメッセージも並ぶ。
会場では、同法人の活動に賛同する企業から贈られた洋服の無料提供もある。事務局長の北川美里さんは「少女たちの声に耳を傾け、見守る大人が増えて欲しい」と話す。