https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221022/k10013866881000.html
体の外で人工的に髪の毛を作り出すことに、マウスの実験で成功したと、横浜国立大学の研究グループが発表しました。毛をマウスに移植すると、定着して生えかわるのも確認できたということで、脱毛症などの治療につながるのではないかと期待されています。

研究は横浜国立大学の福田淳二教授らのグループが行い、アメリカの科学雑誌「サイエンス・アドバンシズ」に発表しました。

グループは、マウスの胎児の皮膚から表面の部分になる細胞と、体の組織を支える部分になる細胞を取り出し、これらの細胞をつなぐ役割を担うたんぱく質などを低い濃度で混ぜて培養しました。

すると2日後には、表面になる細胞を支える部分になる細胞が囲むようになり、培養を始めてから10日後には「毛包」と呼ばれる髪の毛を作り出す部分を含んだ毛が生えてきたということです。

さらに、5ミリほどにまで伸びた毛をマウスの皮膚に移植すると定着し、その後、いったん抜けたものの、3週間ほどたつと新たな毛に生えかわったということです。