大量殺人犯、“憎悪”を増幅させた匿名掲示板 NY州報告書「4チャン」を非難

10/21(金) 5:42配信

 【平安名純代・米国特約記者】米ニューヨーク州のレティーシャ・ジェームズ司法長官は18日、5月に州北部バファローで発生した銃乱射大量殺人事件について、ひろゆき(西村博之)氏が所有者とされる匿名掲示板「4チャン」が白人被告(19)=殺人罪などで起訴=を「過激化」し、黒人に対する憎悪犯罪(ヘイトクライム)を増幅する役割を果たしたと非難した。インターネットのプロバイダーの免責(媒介者免責)を定めた通信品位法230条を改正し、運営会社の民事責任を問えるよう訴えた。

 4チャンは日本のネット掲示板「2ちゃんねる」の影響を受けて英語版として創設され、2015年にひろゆき氏が所有者になったとされる。

 起訴状によると被告は白人至上主義者。黒人の利用客が多いスーパーで銃を乱射し10人が死亡、3人が重傷を負った。

 ジェームズ長官は同日、事件の調査報告書を公表。被告が多用していた4チャンや8kun、Reddit、Discord、Twitch、YouTubeなどのオンラインプラットフォームの使用歴を調査した結果、4チャンで過去に起きた大量殺人事件の映像や人種差別に関する内容を頻繁に閲覧して過激思想を深めたと指摘。数カ月をかけて黒人対象の大量殺害事件を計画した過程が確認されたなどと結論付けた。

 同長官はこの事件が「白人至上主義の温床となっている節度なきオンラインプラットフォームの真の危険性を露呈した」と非難した。

 4チャンを巡っては、昨年1月6日に起きた米連邦議会議事堂襲撃事件を調査する米下院特別調査委員会が同8月27日、ひろゆき氏に対して4チャンの運用記録などの提出を求める要請書を通達していた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7ad74071c29bdd97594dd30367c634bc24f6088a