金沢氏によると、ビッグ総合開発が加賀百万石を運営していた昨年、調理部で休みのはずの従業員がボランティアと称して出勤し、調理業務を行っていた。現場レベルでは「ボランティア活動なら、雇調金の受給が認められる」との認識だったという。

 自身の関与については「昨年は百万石に2回しか行っていない。労働局から指摘を受けるまで、全く知らなかった」と否定した。一方、管理責任があるとし、9月で代表取締役を退任したと明らかにした。

 雇調金の不正受給額は社内調査で、加賀百万石を含むビッググループ全体で4千万円程度と見積もっているとした一方、労働局から正式な通知が届くまでは返還額は分からないとした。

 金沢氏は全日本ホテル旅館協同組合の理事長を務めている。旅館の運営主体は昨年12月、新会社「みやびの宿 加賀百万石」に移っており、今月18日付で社長に就いた吉田久彦氏(39)が、ビッグ総合開発が運営していた際に不正受給の疑いがあったことを明らかにしていた。

10/23(日) 北國新聞社