目をつけたのは「猫」 先行き厳しい印刷業、危機感抱いた社長の発想
https://www.asahi.com/articles/ASQBP5667QBBPLFA002.html

カンサイのカイシャ ここがオモロイ!

ケイパックがつくる製品は私たちの身近にたくさんある。シュークリームや入浴剤の箱、カッターナイフのパッケージ……。
消費者の目につかないところでも、自動車部品を輸送するときの梱包(こんぽう)材などを手がける。
受注は近年も増えており、業績が厳しい会社も多い印刷業の中では比較的安定しているという。

だが数年前、ある「もの」をきっかけに喜多雅敏社長(54)は危機感を覚えた。

3Dプリンターの存在だ。
「誰でも低コストで簡単に立体が作れたら、いよいよ業界がどうなるかわからない」。
ケイパックの商品は、多くが他社製品に依存している。何か新しいオリジナル商品をつくらなければ、先はない。

成功するかわからないのに、大規模投資はできない。
今いる従業員や設備、ノウハウで何かできないか、と考えた。
空前の「猫ブーム」のなか、コンサルタントのアドバイスなどから浮かび上がったのが猫のおもちゃだった。