映画のお供にポテトチップスやポップコーンが欲しくなったり、ディナーのサイドにフライドポテトを注文したとしても、頻度が高くなければもちろん問題はない。ヘルシーな食生活はバランスが大事だから。
けれど、しょっぱい食べ物を常に欲している人や、塩分を控えるのが難しいと感じる人は、単なる食欲以上の原因があるのかも。塩分が欲しくなる理由と、それを抑えるためのヒントを専門家に尋ねてみた。

なぜ塩は重要なの?
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アメリカ疾病予防管理センター(CDC)では、健康的に食事をする人はナトリウム摂取量を1日あたり2,300mg未満、理想的には1,500mg未満に抑えるよう推奨している。
 
「ミネラルは体の水分の保持、血圧の調節、筋けいれんの防止、神経系の管理、代謝の促進など、体全体の健康に大きな役割を果たしています。体の基本機能が適切に作動するには、1日あたり最低500mgのナトリウムが必要です」と教えてくれたのは、登録栄養士で業界団体「アカデミー・オブ・ニュートリション・アンド・ダイアビーティックス」の広報を担当するメリッサ・プレストさん。
 
現代ではかなり稀だけど、血液中のナトリウム値が低いと低ナトリウム血症と呼ばれるナトリウム欠乏症になる恐れがある。症状としては、吐き気、嘔吐、けいれん、頭痛、意識障害、過敏性などが起こる可能性があります、とプレストさんは語る。
 
とはいえCDCによると、ほとんどのアメリカ人は推奨量を上回る1日あたり3,400mg近くのナトリウムを摂取しているそう。また料理に塩を加える習慣がある人は平均寿命が短くなる恐れがあることが、最新の研究で分かっている。
 
プレストさんは、塩分を多く摂り過ぎると心臓病のリスクが高まり、記憶力や認知力が損なわれ、骨のカルシウムも損失する恐れがあると警告。
 
さらに、サプリブランド「KaraMD」の創設者兼CEOのマハムード・カラ医師いわく、ナトリウム摂取量が多すぎると余分な水分保持、血管の硬化をもたらし、骨の強度に問題が起きる恐れがあるという。
でも、常に塩分が欲しくなってしまうのはどうして? 専門家が8つの原因を解説。

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