コオロギのロースト、コオロギクッキー、タガメサイダー…。山形市内に昆虫食専門の自動販売機が登場した。思わず二度見しそうな商品ラインアップ。設置した企業はSDGs(持続可能な開発目標)の視点から昆虫食に注目し、環境を考えるきっかけにしてほしい、との思いを込めたという。
自販機が設置されているのは、山形市青田南でディスカウント品やアウトレット品などを販売するCocoico(ココイコ)青田南店の前。同店を運営するエポックワーク(山形市)が今年9月下旬から販売を開始した。
同社によると、“入門”は大豆とコオロギを使ったクッキー。新庄市で養殖されたコオロギもあり、ガーリックマッシュルーム味だ。サクサクした食感で、ニンニクが効いている。ほかに、京野菜を餌に育った京都産、アーモンドをたっぷりと食べた広島産も。販売開始から約1カ月で500個ほどが売れたという。価格帯は700~800円が多いが、タイ産のスコーピオンとタランチュラ(いずれも1800円)が人気だという。
昆虫食はタンパク質やカルシウムを多く含み、栄養価が高いとされる。牛や豚などと比べて飼育場所をとらず、餌や水の量が少ないなど、世界人口が増え続ける中、環境に優しい食材として注目されている。
ディスカウント品を取り扱うなどし、SDGsに取り組む同社が県の中小企業パワーアップ補助金を活用して自販機を設置した。昆虫食専門会社のTAKEO(タケオ)(東京)の加工商品を仕入れている。「どれほど売れるか未知数だったため驚いている」と同社の新関雅士社長(49)。「最初は興味本位でもいい。環境のことを考えるきっかけにしてもらいたい」と話してる。
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