熊本中1自殺 「担任の不適切な指導が影響」 第三者委が報告書
2019年4月に熊本市立中1年の男子生徒(当時13歳)が自殺し、事実関係などを調べていた市設置の第三者委員会は24日、
小学6年時の担任による不適切な指導の影響で発症・悪化したとみられる抑うつ状態が
自殺の一因とする報告書を大西一史市長に提出した。第三者委は、生徒が担任の暴言や暴力を直接受けたという証拠はないが、
クラス内で不適切な指導にさらされ続けた環境が背景にあったと判断した。
第三者委は、胸ぐらをつかむなどの体罰や「バカ」「アホ」といった暴言を繰り返す担任の言動に、
生徒を含む子供たちは恐怖心を抱いていたと指摘。
登校を渋って医療機関を受診したり、頻尿などの不調をきたしたりした子もいたという。
同僚の中には、担任からの無理な要求などで体調を崩したり、児童への不適切な指導を見て市教委に相談したりした教職員もいた。
生徒は6年になって長時間トイレにこもるようになり、円形脱毛症になるなど体に変調をきたした。
忘れ物で怒られないよう全部の教科書を毎日ランドセルに詰めて登校していたという。
https://mainichi.jp/articles/20221024/k00/00m/040/026000c
他の児童に暴力「そんぐらい、すっでしょう」 自殺した中1の元担任
報告書によると、小6時に担任だった男性教諭は14年度に生徒の学校に赴任。
その年、担任から強い口調で指導されたある児童は担任がそばにいるだけで泣き出すようになり、保健室登校を余儀なくされた。
16年度は部活の練習中に「お前は思いやりがない」と言われたり、暴力を受けたりした児童がいた。
17年度には、頭をたたかれた児童が壁に後頭部を打ってこぶができ、教頭が注意すると、担任は
「そんなぐらい、すっでしょうもん(それぐらい、するでしょう)」と言って教頭の横の壁をたたいたという。
https://mainichi.jp/articles/20221024/k00/00m/040/036000c