裕福なミレニアル世代は株式市場に頼らない…彼らのポートフォリオを覗いてみよう
ミレニアル世代の富裕層の75%が、株式市場が自分たちの求めるリターンを生み出せないと考えている。
ミレニアム世代と同様の回答をした年長の投資家は32%にとどまっている。
若い投資家には仮想通貨、未公開株、不動産、さらには美術品などが人気が高い。
この1年間、株式市場は苦戦を強いられてきたが、年配の世代は依然として株式市場を信頼し、苦労して稼いだ資金を投入している。しかし、ミレニアル世代の富裕層は他の選択肢を模索し始めているようだ。
これはバンク・オブ・アメリカ(Bank of America)が2022年10月11日発表した「アメリカの富裕層に関する調査(Study of Wealthy Americans)」によるものだ。この調査は、2022年5月と6月に実施された投資可能資産が300万ドル(約4億3800万円)を超える21歳以上のアメリカ人1000人以上へのインタビューをもとにしている。
調査報告書によると、21歳から42歳の調査対象者(つまり、ほぼミレニアル世代)の75%が「伝統的な株式と債券だけでは平均以上のリターンを得ることは不可能」と感じていることがわかった。ちなみに43歳以上で同じことを感じていたのは32%に過ぎなかった。
調査対象となったミレニアル世代の富裕層は、ポートフォリオの25%を株式に投資しているのに対し、それより年長の投資家は55%だった。そしてミレニアム世代の富裕層は未公開株式、コモディティ( エネルギー、貴金属、非鉄金属、農産物などの商品)、不動産、さらには美術品などのオルタナティブ投資に、年配層の5%に対して16%と3倍以上を充てている。こうしたミレニアル世代の間でも仮想通貨は人気が高く、ポートフォリオの15%を占めているのに対し、年長の投資家では2%に過ぎなかった。
「若い世代は、新しいイノベーションがすぐに受け入れられ、古いイノベーションはすぐに捨てられてしまうという驚くべき進歩の時代に育ってきた」とバンク・オブ・アメリカのプライベートバンク投資責任者、ケネス・シェパード(Kenneth Shepard)はInsiderに語った。
「この考え方は投資にも適用されているようで、オルタナティブ投資やデジタル資産といった非伝統的なソリューションは、株式や債券よりもポジティブに捉えられているようだ」
一方で、若い投資家は株式の成果には文句を言う必要がないという意見もあるかもしれない。例えば、S&P500指数は、大不況下の一時的な落ち込みや、この1年間の低迷はあったものの、21世紀に入ってからは概ね上昇傾向にある。
https://news.yahoo.co.jp/articles/aa7e6ecd05c894cbf0473f9ac0d354c0b74707c7