王将社長射殺 暴力団関係者の男を逮捕へ 京都府警 - 産経ニュース
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中華料理チェーン「餃子の王将」を展開する王将フードサービスの社長だった大東(おおひがし)隆行さん=当時(72)=が平成25年、京都市山科区の本社前で射殺された事件で、京都府警山科署捜査本部が殺人と銃刀法違反容疑で、特定危険指定暴力団工藤会の関係者で50代の男=収監中=を月内にも逮捕する方針を固めたことが27日、捜査関係者への取材で分かった。事件発生から間もなく9年。捜査は重大局面を迎えた。

現場近くでは、たばこの吸い殻も発見されており、DNA型鑑定した結果、この男と一致し、府警が裏付けを進めていた。

事件は25年12月19日午前5時45分ごろ、王将フードサービス本社前の駐車場で発生。大東さんは午前5時半ごろ、北東に約1キロ離れた自宅を出発し、車を運転して出勤。駐車スペースに車を止めて降りた直後、25口径の拳銃で4発、至近距離から撃たれたとみられ、午前6時ごろに死亡した。

午前7時ごろ、出社してきた男性社員が、倒れていた大東さんを発見。現場には、拳銃の薬莢(やっきょう)が4個落ちていた。

府警はこれまでに、現場から北東数キロの山科区内のマンション駐輪場で乗り捨てられた盗難オートバイを押収。ハンドルから硝煙反応が検出されたことから、実行犯が大東さんを射殺した後、逃走に使用した可能性があるとみて調べていた。

また、現場近くの防犯カメラには事件前、別の盗難ミニバイクと並走する不審な乗用車も確認されていた。このミニバイクも硝煙反応のあったバイクの近くで押収されており、府警は組織的な犯行の可能性もあるとみて、捜査を進めていた。

男は20年1月に別の工藤会系の元組員らと共謀して福岡市内で、大手ゼネコン「大林組」の従業員ら3人が乗った乗用車を銃撃したとして、30年6月に逮捕され、令和元年11月に福岡地裁で銃刀法違反などの罪で懲役10年の実刑判決を受けている。



王将社長射殺事件 平成25年12月19日早朝、王将フードサービスの社長だった大東隆行さんが京都市山科区の本社前駐車場で、腹や胸などを撃たれ死亡した。ほぼ毎朝車で出勤し、本社前を1人で掃除するのを日課としており、犯人は大東さんの行動パターンを把握した上、駐車場横の倉庫付近で待ち伏せしたとみられる。大東さんの車にあった百数十万円の現金は奪われていなかった。