■大学・大学院「原子力」への入学者減少

令和2年(2020年)度版の原子力白書によると、大学や大学院の原子力に関係する学科などに入学した学生の数は、
2010年度をピークに減少傾向。原発事故のあった2011年に減少に転じた。

こうしたことなどを背景に、東海大学では、今年度からある決断をした。

東海大学には、原子力の技術者の養成などを行う「原子力工学科」がある。
60年以上の歴史があり、国内の大学の原子力教育としては、草分け的な存在といってもいい、伝統のある学科だ。
これまでに約4000人の人材を、原子力関連のメーカーや電力会社などに送り出してきた。

しかし大学は、この学科の新たな学生の募集を今年度から停止。

その理由について、東海大学の山田清志学長は、苦しい内情をこのように明かす。

東海大・山田清志学長
「ますます大学の経営環境の厳しい中で、ある程度の整理統合が必要になってまいりましたので、
その一環として、原子力工学科も今回名称をなくすという決断をいたしました」

ここ数年は定員割れが続いていたこともあり、今回、苦渋の決断をしたのだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/bd4822c72dc2bd357af334192f503595ac911e05