価格は据え置き容量が減っている…「ステルス値上げ」商品&サービスがこんなに!

10/29(土) 9:06配信

 今月もまた6000品目を超える商品が値上がりした。メーカー側は「包装資材・原料費・輸送コストの上昇」と理由を説明しているが、最近は「円安を始めとした外部環境の変化」(味の素AGF)という要因も新たに加わっている。価格据え置きのまま、こっそり容量を減らす「ステルス値上げ」も進行中だ。

■「かっぱえびせん」は発売当初の4割減

 手に取った瞬間、「袋の中の空気が多くなったな」とその軽さを実感している人が増えている。

 やめられない、とまらないでお馴染みカルビー「かっぱえびせん」。1964年発売当初は内容量が130グラムだったが、今年6月に85グラムを77グラムに“スリム化”。発売当時とは価格も変わっているので一概に言えないが、SNS上では「気付いたら手がとまっていた」と嘆きの声も漏れている。

 価格を変えずにサイズやサービスを変更する実質値上げは、消費者が気付きにくいことからレーダーに探知されにくい戦闘機になぞらえ、「ステルス値上げ」と呼ばれている。本格的に言葉が広まったのは2018年ごろからで、この隠れ値上げに対して賛否も分かれる。

〈ステルス値上げは詐欺と同じだと思う〉

〈ひとりにはちょうどいい食べ切りサイズだ〉

 意外にステルス値上げに対し寛容な人も多いようで、「フリージー」調べによると、「値上げを実感している」という回答が8割を占めたものの、「ステルス値上げは仕方ない」という許容派が5割近くもいた。容量が少なくなっても、食費全体の購入金額は増やしたくないという切実な思いも伝わってくる。

 このステルス値上げは消費税アップの際にも行われており、5%が8%になった2014年は「プリッツ」(グリコ)が65グラムから62グラムに。8%が10%になった2019年も「アルフォート」(ブルボン)が1箱11枚入りから10枚入りに変更された。

 では、どんな商品がステルス値上げされているのか。子供に大人気の「コアラのマーチ」(ロッテ)は50グラムが48グラムに。4%というわずかな減少だが、企業にとってはギリギリの決断だったろう。

 枚数を減らしたメーカーもある。おやつの定番「カントリーマアム(バニラ&ココア)」(不二家)は1袋20枚入りを19枚入りに変更。奇数になってしまったことで、ココア味が割を食って1枚減ってしまった。枚数の変更は「キットカットミニ」(ネスレ日本=14枚から13枚)、「雪の宿サラダ」(三幸製菓=24枚から20枚)も同じ。ネスレ日本は円・ドル為替レートが130円前後の時の決断のため、今後も価格改定や容量変更は避けられないかもしれない。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/20977889eacf6e428d171287d1e91caac0ae620b