ターゲットは“女湯” 脱衣所ロッカーからクレジットカード盗んで即、買い物 被害「1億円超」窃盗団の“組織的”手口とは
https://news.yahoo.co.jp/articles/d9aad8c18bd708d3d73c097a41b96323b0dba6ac
スーパー銭湯などの温浴施設を狙って、窃盗を繰り返していたとされるグループが、今月、警視庁に逮捕された。
脱衣所のロッカーから、繰り返しクレジットカードを盗み出し、被害総額は1億円以上。被害が拡大したウラには、窃盗団の組織的な計画があった。
周瑜容疑者ら3人は今年8月、都内のスーパー銭湯の脱衣所で、4人のロッカーからクレジットカード5枚を盗んだ疑いで逮捕されました。
また、星野直人容疑者ら2人は今年6月、盗まれた他人のクレジットカードを使い、石川県内のドラッグストアでサプリなどを不正購入し、だまし取った疑いで逮捕されました。
犯行グループのうち、脱衣所のロッカーからカードを盗んだメンバーと、そのカードで買い物をしたメンバーが逮捕されたのです。
手口は非常にシンプルです。利用者がお風呂に行っているに隙に、脱衣所のロッカーからクレジットカードを盗み出し、そのカードで買い物をする。そんなシンプルな手口にもかかわらず、被害が大きい。
おととし12月から今年9月までに、盗み出したカードで約1340回の買い物をして、1億円あまりをだまし取っているとみられています。
なぜ?“女湯”が狙われた理由とは…
榎並キャスター:銭湯の脱衣所での窃盗被害だけで、なぜ1億円を超えるようなことになったんでしょうか?
平松解説委員:実は、このグループが主に狙っていたのは、女湯でした。
私の周りにいる女性に聞いたところ、「男湯よりも女湯の方が、そういう被害に遭いにくく、安全だと思っていた」と話していましたが、その油断が狙われたのです。
1つは防犯カメラ。
全国のスーパー銭湯でつくる「温浴振興協会」の調査によると、72%の銭湯で男湯の脱衣所に防犯カメラを設置しています。
榎並キャスター:意外と設置されているんですね。知らなかった…。
平松解説委員:一方で女湯はどうでしょうか。
榎並キャスター:さすがに設置できないと思いますが?
平松解説委員:その通り。女湯に防犯カメラを設置しているところは1カ所もありませんでした。
犯行グループはそこに目を付けて、女湯ばかりを狙って盗みを繰り返していたのです。
犯行グループが女湯を狙った理由は、ほかにもあります。
「利用時間」です。
髪の毛を洗う手間などを考えると、女性の方が利用時間が長くなる。その分、犯行のチャンスも増えることになります。
さらに犯行グループは、見張り役の女を脱衣所などに立たせ、誰がお風呂から早く出そうか、誰がゆっくりしているかを見極めて、実行犯の女に伝えていたそうで、見張り役も女湯の方が目立たないだろうということなんです。
榎並キャスター:女性だと、髪を乾かしたりする時間などを考えたら、脱衣所に長くいても不自然ではないだろうということですか?
平松解説委員:そうなんです。男湯で見張り役がジロジロ見ていたら、それは怪しいですよね。