この対日直接投資の水準の低さは近年もしばしばメディアの注目の的になっている。たとえば『日本経済新聞』(2013年5月6日付朝刊、第3面)では、対内直接投資のGDP比率が米国では23.2%、ドイツでは20.0%であるのに対し、日本はわずか3.9%に過ぎないこと、そして韓国(11.8%)や中国(10.1%)にも水をあけられていることが報じられている。

2. なぜ対日直接投資は増えないのか

それでは、何が対日直接投資を阻害する要因になっているのだろうか。結論から述べると、はっきりとはわかってはいない。

https://www.rieti.go.jp/jp/columns/s16_0003.html