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一聞百見 映画監督でユーチューバーで医師、孫大輔さん
た。「生きるための哲学入門―存在編」ではフッサールやハイデッガーを取り上げ難解そうだが、映画「マトリックス」を例にするなど工夫をこらす。
チャンネル登録は約4千人で平均視聴はその1割ほど。ネット上の話題と関連づけられて「バズった」回は10万回以上視聴された。
ちょうネクタイ姿の「そんそん」として登場し、医者とは公表していない。「医者が話しているという目線ではなく、客観的にみてほしいから」だという。
孫さんは在日韓国人3世である。大学に入るまでは「安本」を名乗っていた。
「『安本』のときは本名を隠している負い目を感じていました。『孫』を使いはじめると今度は、名乗るたびに『中国人?韓国人?』という微妙な空気を感じるようになった。いまは帰化して日本人になっています。自分は何者か、人間とは何なのかということは常に、意識にありました」
家庭医、映画監督やユーチューバーといった活動はどれも「本職」で、つまるところ「人間」孫さんの別々の表現なのだろう。
「ニーチェは『生の肯定』を掲げましたが、好きなこと、やりたいことをあきらめたくはない。自分の喜びとなることを、追いかけていきたいと思います」
そん・だいすけ 昭和51年、佐賀県生まれ。東京大医学部卒。東大医学部付属病院などで腎臓内科医。家庭医研修を経て北足立生協診療所(東京)で家庭医。平成24年、同大学院医学教育国際研究センター講師。傍ら健康に関するコミュニティー活動で映画「下街ろまん」を制作。令和2年に鳥取県大山町に移住し、非常勤家庭医。昨年10月から鳥取大医学部(米子市)講師。同町や鳥取大の活動で監督2作目の「うちげでいきたい」を今春完成。令和2年、哲学や社会学を解説するユーチューブチャンネルを開設。