「グル2.0」にフランス警戒 新タイプのカルト教祖、SNSで布教(朝日新聞デジタル)
https://news.yahoo.co.jp/articles/52c2df9a3f3b25f740986d8a041d2a50499ce423

「セクト(カルト)規制法」の制定など先進的なカルト対策で知られるフランスで、首相直轄の関係省庁対策本部が3日、昨年の状況をまとめた報告書を公表した。同本部が報告書の中で特に警戒感を示したのが、「グル2.0」と名付けた新しいタイプの教祖たちだ。

【写真】1990年代に仏メディアを騒がせた宗教団体「マンダローム」の本拠地。今は週末などに一般見学ができる=2022年9月4日、フランス南東部カステラーヌ、宋光祐撮影

報告書によると、カルトの被害を受けたり、危険を感じたりした人やその近親者らからの通報は昨年1年間で4020件を記録した。前年からは約34%増加、15年に比べると約2倍になった。

カルト団体の状況についての分析では、特定の施設や信者による布教のための組織を持たずに、SNSを使って単独で教義を広める現代型の教祖を「グル2.0」として注意を呼びかけている。同本部は「把握できているのはごく一部に過ぎず、カルト的な行き過ぎた行為はより広がっている恐れがある」と警告している。(パリ=宋光祐)