韓国ソウルの繁華街・梨泰院イテウォンで156人が死亡した雑踏事故では、大勢が亡くなった狭い通路周辺で「ショックウェーブ」と呼ばれる人波のうねりが発生していたとみられることが、神戸大の北後ほくご明彦名誉教授(避難行動学)による現地報道などの映像分析で分かった。
人々が相次いで転倒する「群衆雪崩」を誘発したとみられる。

ショックウェーブは、狭い道などで滞留した群衆が、波のように繰り返し揺れ動く現象。人が隙間なく密集することで一つの塊のようになり、押し合う力が伝わりやすくなる。1平方メートル当たり8人を超えると起きやすいという報告がある。

欧米では1970年代頃から知られ、11人が死亡した兵庫県明石市の明石歩道橋事故(2001年)や、ドイツの音楽イベントで20人超が犠牲になった雑踏事故(10年)でも起きたと指摘されている。

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