東京・歌舞伎町のキャバクラ店の前に、大勢の暴力団組員らが”たむろ”するなどして、店の営業を妨害した事件で、”嫌がらせ”を指示したとされる幹部の男が逮捕された。手下の組員らが逮捕された後、男は逃走していたものの、遊びに出かけていたキャンプ場で身柄を確保されたという。
「暴力団お断り」にキレて・・・
組織的威力業務妨害の疑いで逮捕されたのは、指定暴力団・住吉会幸平一家堺組幹部の中越健二郎容疑者（44）。 中越容疑者は、去年のクリスマスイブとクリスマス当日の夜に、多数の手下の組員らとともに、歌舞伎町のキャバクラ店の前に集まり、出入りする女性従業員や客をにらみつけるなどの威圧行為を繰り返して、恐怖感を与え、店の営業を妨害した疑いがもたれている。
事件の発端は、堺組の幹部が、入店を拒否されたことだった。この店は「暴力団お断り」を掲げる優良店。去年12月6日、店長が「来ないでください」などと告げたところ、その日から、およそ3週間に渡って、”嫌がらせ”が続いたという。
容疑者の1人は別の店でも・・・
暴力団の風体をした男らに、大挙して”たむろ”されたとなれば、店にとっては、たまったものではないだろう。警視庁も、すぐに内偵捜査に着手。威圧行為として最も「カタい」証拠がそろった、クリスマスイブとクリスマス当日の夜の”嫌がらせ”について、強制捜査に乗り出したという。
暴力団対策課は、今年7月25日から翌日にかけて、堺組の組員ら9人を、組織的業務妨害容疑で逮捕した。この中には、組員の松嶋重容疑者（44）も含まれていた。
松嶋容疑者は、新宿区のバーでも、同様の”嫌がらせ”をしたとされている。今年1月、頼んだ酒が出てこないことに腹を立て、仲間の組員らとともに、「ここのケツ持ちを呼べ。誰が一番偉いかを教えてやる」と言って暴れ、ドアを壊したり、酒瓶35本を壁に投げつけるなどして、先月逮捕されている。
主犯格の幹部は逃亡も キャンプ場でバーベキュー
一方で、7月時点で、キャバクラ店に対する業務妨害を指示した、堺組ナンバー3の中越容疑者（44）は、逃亡したという。中越容疑者は、現場の店には出向いていなかったものの、事件の主犯格とみられていた。
その後、暴対課が、情報収集を進めたところ、中越容疑者が、逃亡先で「遊び歩いている」との情報が寄せられたという。さらに、11月3日・文化の日に、群馬県草津町を訪れるとの情報を入手。
捜査員が、現地に急行し、キャンプ場で、知人女性や手下の組員ら合わせて5人で、バーベキューを楽しんでいるのを発見。中越容疑者の身柄を確保したという。手下の組員らが逮捕されてから、すでに3カ月余りが経過していた。これまでの調べに対して中越容疑者は「話すことはありません」と黙秘しているという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/85803f8bee655acc473403f88478bbd848691721
