岐阜市で6日にあったぎふ信長まつりの「信長公騎馬武者行列」で、織田信長に扮ふんした俳優木村拓哉さん(49)の写真が、フリーマーケットサイトやオークションサイトに出品された。
木村さんが独占できる財産的価値を侵害する恐れがある。

フリマサイト「メルカリ」では、衣装姿で馬にまたがる木村さんのサンプル写真を「信長まつり信長公騎馬武者行列」と紹介。生写真とうたい36枚が5100円、16枚は2400円で売り出された。
いずれも8日夕方時点で「SOLD(売れた)」と表示され、売買が成立したもよう。
 
行列は市中心部の金華橋通りであり、観覧者の撮影は認められていた。
ただ、俳優ら著名人は自身の名前や写真で消費者の関心を集め、生じた利益を独占できる「パブリシティー権」が認められており、第三者による無許可での営利目的の販売は、その権利を侵害する恐れがある。

中央大法学部の堀江亜以子教授(知的財産法)は、高額の取引は差し止めや損害賠償請求の可能性があると指摘。
「このような行為は今後、著名人の同様の出演での撮影禁止や、出演の辞退につながりかねず、せっかくの機会を奪うことになるのではないか」と警鐘を鳴らす。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/212889