テレビユー福島
2022年11月9日(水) 14:50

福島県会津若松市の職員が、児童扶養手当などの公金1億7000万円あまりをだまし取り、懲戒免職処分となったことが分かりました。

会津若松市によりますと、公金をだまし取ったのは、健康福祉部障がい者支援課に勤務していた小原龍也副主幹(51)です。

市によりますと、小原副主幹は2007年から今年3月までのおよそ15年間、虚偽のデータを作成するなどして、児童扶養手当などあわせて1億7600万円あまりを自らの預金口座に振り込ませ、だまし取ったということです。

内訳は、


・2007年4月から2009年12月 重度心身障がい者医療費助成金 約6570万円
・2019年4月から22年3月 児童扶養手当 約1億1000万円
・2021年12月 子育て世帯への臨時特別給付金 60万円 です。

いずれも、給付事務を担当していた際に、虚偽のデータを作成したり、改ざんしたりして、自らの預金口座に振り込ませていました。

小原副主幹は、市の調査に対して当初、「わからない」「覚えていない」などと話していましたが、調べを進める中でだまし取ったことを認め、「親族の借金を肩代わりし、返済の資金繰りに苦労していた」、「競馬や宝くじを購入するために使用していた」、「車のローンの返済に使った」などと話したということです。

市は、11月8日までに小原副主幹の保有する預金口座や生命保険、車両などの財産を確認し、およそ9100万円を回収したということです。未回収となっているおよそ8600万円についても、弁済を求め、家族にも弁済の協力を依頼しているとしています。

これを受けて市は9日朝、市議会で経緯を説明し、室井市長が「市民の信頼を損ねた行為は許されない。重い課題に向き合っていく必要がある」と述べ、謝罪しました。

市は、7日付で小原副主幹を懲戒免職としたほか、警察に詐欺罪として告訴状を提出し、受理されたということです。

市の調査に対し、小原副主幹は「不正ができるからやった。不正はやる気になればできる」などと話したということで、市は管理体制の甘さを認め、今後、再発防止に努めるとしています。

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/199590?display=1