コロナ禍の子ども バランス能力低下しやすい実態明らかに

新型コロナウイルスの流行による運動不足で、子どもたちのバランス能力が低下しやすくなっていることが、愛知県の研究グループによる調査で明らかになりました。
研究グループでは、「転ぶリスクが高い子どもが増えているので、バランス能力を高める取り組みが必要だ」と話しています。

調査を行ったのは、愛知県三河青い鳥医療療育センターと、名古屋大学でつくる研究グループです。

研究グループでは、愛知県内の9歳から15歳の子ども40人について、新型コロナ流行前と流行中の2回、運動能力や生活習慣の調査を行い分析しました。

その結果、大股で2歩歩いてその距離を測る調査で、40人中9人は身長が伸びているにも関わらず、流行中の距離が流行前より短くなったほか、1人は変化がなかったということで、子どもたちの動作時のバランス能力が低下しやすくなっている実態が明らかになりました。

また、動画の視聴時間については、流行前は1.9時間、流行中は2.7時間と、平均で1時間近く延びていたほか、体脂肪率は平均で3.5%高くなっていたということです。

愛知県三河青い鳥医療療育センターの伊藤忠専任研究員は、「新型コロナの流行で活動が制限され、子どもどうしがぶつかってバランスを取ろうとする機会などが圧倒的に不足している。転ぶリスクが高い子どもが増えているので、バランス能力を高める取り組みが必要だ」と話しています。

https://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20221110/3000025855.html