中国漁船が急旋回して米沿岸警備隊の船に突進=「筆舌に尽くしがたい行為」も―台湾メディア

台湾メディアの中央社は1日、今年8月にナンシー・ペロシ米下院議長が訪台したことに中国が反発してミサイルで威嚇するに至ったが、
その時、太平洋のもう一方の片隅では中国漁船と米沿岸警備隊がにらみ合う事件が起きていたと報じた。

記事はAP通信の報道を引用し、
「エクアドルのガラパゴス諸島にほど近い公海上でイカを捕獲していた数百隻の中国漁船に対し、
米沿岸警備隊が違法性がないか検査するために近づいた」とした上で、
「これは合法的な行為だったが、数隻の中国漁船は思わぬ行動を取った。
3隻が急発進し、1隻は急旋回して沿岸警備隊の船に突進してきた」と説明した。

そして、「このような対抗行為は国際海洋法条約に違反するもので、非常に危険なものだ」と批判。
「米国はこのほど中国漁船への懸念が日増しに高まる南米各国と協力、
沿岸警備隊が太平洋東部で違法漁業を取り締まるのは初めてだった。
米国側はこの件が不穏な先例になったとみている」と伝えた。

記事によると、同海域では中国国旗を掲げた漁船が数カ月にわたって漁を行っており、
その数は2009年以降、8倍に増えている。また、これらの漁船によるイカの漁獲量は7万トンから42万2000トンに増えた。
一部の専門家は、例え繁殖力の強い種類であってもこのペースでは漁獲量を保てなくなるかもしれないと懸念しているという。

記事はこのほか、AP通信などの調査で中国漁船には違法操業や海洋法条約違反、
船員への虐待など「筆舌に尽くしがたい行為」が行われていることが明らかになったと指摘。
「中国漁船は中国近海の資源を取り尽くし、今では米国大陸周辺の開けた海域で漁を行うようになっている」と伝えた。

https://www.recordchina.co.jp/b903704-s25-c100-d0052.html