「こういう時に東京が動く」COP演説、水素パイプライン構想、「シンゾウ・アベ道路」 小池知事 旧知のエジプトで何を思う

■「シンゾウ・アベ道路」 大学に「安倍晋三」エリア

小池知事はシャルム・エル・シェイクに向かう前に、カイロ空港近くを通る幅37メートル、長さ「シンゾウ・アベ道路」を視察。

安倍元総理の日エジプト関係強化や貢献を評価し命名され、今年2月に完成したという。

道路上にはアラビア語や英語の道路標識だけでなく、漢字で「安倍晋三」と書かれた歩道橋やパーキングエリアも。小池知事は「まさか亡くなると思わないで計画されて作られている。すごいですね。」とタブレットで自ら撮影し「安倍さん、ほんとは来たかっただろうな・・・」とつぶやいた。

また夜の陸路移動となった3カ所目・アレキサンドリアには、治安上、パトカーに先導され防弾車でむかうことに。アレキサンドリア近郊にあるE-JUST、エジプト・日本科学技術大学を視察した際には、キャンパスの一角を「安倍晋三」と名付けると聞き、エジプトから安倍元総理への感謝をここでも感じたという。

■日本は「存在していない」

「海外のことばっかりやってないで東京のことをしっかりやれ、コロナどうなってるんだ、というのもあるかもしれませんが・・・」小池知事はやや自嘲気味に言いつつも「すごく内向きが激しいなと思います。世界がこんなにダイナミックに動いているときに、こういうときにしっかり東京が動いていかないといけない、という思いで駆け巡っております」と語気を強めた。

今年小池知事が出張したUAE、マレーシア、アメリカ、エジプト、4つの国の共通点は資源があり、日本は資源がないからこそエネルギー危機に他の国より知恵を絞らなくてはならない、日本はこのままでは「遅れて」「置いていかれて」「存在していない」ことになる、東京こそがその「モーター」にならなくては、との危機感を強めているのが見てとれた。

小池知事という人は物事を決めていく際にできるだけ多くの選択肢を持とうとする。

4回の出張でどのような選択肢をどれだけ増やせたのか。知事2期目の任期も半分以上過ぎコロナへの警戒が再び強まる中、これまでとはひと味違う大胆かつ繊細な政策決定が求められているのではないか。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e1c09828554354f08657a3927d676977792e6a64?page=3