11月14日は「世界糖尿病デー」 全国各地でブルーライトアップも(Medical DOC)
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11月14日は国際連合が公式に認定している「世界糖尿病デー」です。世界160カ国から10億人以上が参加する世界でも有数な疾患啓発の日について、中路医師に伺いました。

[この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]

「世界糖尿病デー」とは?

編集部:
11月14日の「世界糖尿病デー」について教えてください。

中路先生:
世界糖尿病デーは、1991年にIDF(国際糖尿病連合)とWHO(世界保健機関)が制定したものです。2006年の国際連合総会で「糖尿病の全世界的脅威を認知する決議」が加盟192カ国の全会一致で採択され、国際連合により公式に認定されました。

なぜ11月14日なのかというと、糖尿病の治療で使われる「インスリン」を発見したカナダのバンティング博士の誕生日だからだそうです。

この世界糖尿病デーは、世界160カ国から10億人以上が参加する大規模な疾患啓発の日となっていて、キャンペーンには青い丸をモチーフにした「ブルーサークル」というシンボルマークが用いられます。

日本でも、11月8日から14日まで東京都庁や渋谷スクランブルスクエアなどがシンボルカラーである青い光でライトアップされるほか、新宿西口のデジタルサイネージでは啓発のメッセージが流されます。

糖尿病の患者数などの現状は?

編集部:
糖尿病の患者数などの現状について教えてください。

中路先生:
日本の糖尿病の現状については、2016年の国民健康・栄養調査によると「糖尿病が強く疑われる人である糖尿病有病者は約1000万人、糖尿病の可能性を否定できない人である糖尿病予備群は約1000万人」と推計されています。

また、糖尿病に使われる年間医療費は2017年の国民医療費の概況によると1兆2239億円で、年間死亡数は2017年の人口動態統計の概況によると1万2969人になっています。

世界の糖尿病の現状については、2021年にIDFが取りまとめた情報によると「世界の成人糖尿病人口は2021年で5億3700万人で、2045年には約7億8300万人に増加する」と予測されています。

このうち、50.1%は診断されていない状況とのことです。また、670万人が糖尿病の合併症などで死亡しています。糖尿病治療と合併症管理にかかる医療費は9660億ドルで、15年間で316%増加しているとのことです。